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メッセージ >
聖書の学び
Title
第43課 「律法を行なう者」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2009-10-23
読むみことば: ローマ2:13
覚えるみことば: ヤコブ2:22
参考にするみことば: 第一ヨハネ1:5-7、マタイ7:21
教育目標
まことの義人はどんな人であり、そのような義人になるにはどうすればよいのか、その方法について悟る。
私たちが神のことばを聞いて行なうことは、まことの義人になるのにとても大切な役割をします。百の言葉より一度の実践が自分を変えさせて、周りを変えさせる原動力になるからです。
1. 人によって違う心
子どもを生んで育ててみれば、おもに親に似ますが、親よりおじいさん、おばあさんなどに似たりもします。外見だけでなく、性格や歩き方、習慣までそっくり似ていることもあります。親の性格がせっかちで乱暴で、ねたみ、そねみが強ければ、子どもにもそのような性向が現れます。このように、生まれつきのものは簡単に直せないので、親や先祖から受け継いだ気質と属性を持ったまま生きていく人々がどれほど多いでしょうか。
韓国の朝鮮時代の暴君、燕山君の母親はあまりにも嫉妬心の強い人でした。その影響を受けて、燕山君もねたみが多くて粗暴なだけでなく、酒と女にふけって放蕩な生活をし、あらゆる悪行に明け暮れました。王族として生まれて、立派な師の教育を受けましたが、変えられないで、親から受け継いだ罪の性質に悪を積み上げていくと、心が悪くなるしかなかったのです。
しかし、心の良い人は、どんな劣悪な環境でも悪を行ないません。人の心は、親と先祖から受け継いだ罪の性質と、自分が成長しながら見て聞いて感じたことによって形成されます。このようにそれぞれ形成して固まってきた心によって、善を求める程度が変わってきます。たとえ生まれた時に良くない気質を受け継いでも、変えさせようと絶えず努力すれば、神が助けてくださいます。信仰の完成者である主に出会って、聖められるために信仰によって祈り、断食して、みことばどおり行なえば、結局は底まで良い心になれます。
ダニエルの三人の友だちがそうでした。彼らは強大国バビロンの捕虜として捕えられて行っても、先祖から受け継いだ神に仕えることを怠らなかったのです。神が律法で禁じられた忌みきらうべき物は食べなかったし、死の脅威の前でも決して偶像を拝まないなど、神のことばどおり生きました。ですから、神が守ってくださり、その国で栄えるようにされました。
2. 心の義を実現してこそまことの義人
私たちが律法を行なう者になって、まことの義人になるには、心が真理に完全に変えられなければなりません。それで、<ヘブル12:4>で、罪と戦って、血を流すまで抵抗し、捨てなければならないことを教えてくださいました。まことの義人になることを喜ばれる神は、時には訓練という道具を用いて私たちを完全な者に練っていかれます。このような訓練を通り抜けてこそ尊い実になれるし、祝福されることができるからです。
イスラエルの民がエジプトから出た時の偉大な指導者モーセは、もともとは自分の義が非常に強い人でした。自分の同胞であるひとりのヘブル人をあるエジプト人が打っているのを見て、あたりを見回し、ほかにだれもいないのを見届けると、彼はそのエジプト人を打ち殺し、これを砂の中に隠しました。その後、40年の訓練を通して徹底的に自分の義が打ち砕かれて、神が用いられる器に変えられました。<民数記12:3>に「モーセという人は、地上のだれにもまさって非常に謙遜であった。」とあります。悪い民の代わりにいのちの書から自分の名を消し去ってもよいから、彼らの罪をお赦してくださいと祈り求めるほど、謙遜で愛があふれる人に変えられたのです(出エジプト32:32)。
このようにまことの義人は、単にみことばを聞いたからといって作られるのではありません。みことばを通して自分を見つけて、心のうちにある悪を取り出して、心が義に変えられなければなりません。すなわち、律法を聞いて知っているところで終わるのではなく、信仰によって行なう者になってこそ、まことの義人になることができます。
私たちが律法を行なう者になるためには、大きく二つの段階を踏まなければなりません。第一は、真理のみことばを知って聞き従う段階です。つまり「祈りなさい」と言われたので祈り、「安息日を聖なる日とせよ」と言われたので守るのです。第二は、真理のみことばを心に完全に耕して行なう段階です。これは全き行ないの段階です。やむを得ず行なうのではなく、神を愛するので喜んで行なうことを全き行ないと言います。
3. 全き行ないに伴う祝福
それでは、どうすれば全き行ないの段階に入れるでしょうか?
まず神が「してはならない」「避けなさい」と言われたことに従わなければなりません。たとえば、「憎んではならない」「ねたんではならない」「盗んではならない」「姦淫してはならない」「悪はどんな悪でも避けなさい」などを実践するなら、良い地のような良い心になります。
次に、良い心を作ったら、神のことばを蒔かなければなりません。つまり「しなさい、守りなさい」というみことばどおり行なえば、信仰が成長して、豊かな実を刈り取ることができます。たとえば、「いつも喜んでいなさい」「すべての事について感謝しなさい」「絶えず祈りなさい」「敵も愛しなさい」「安息日を聖なる日とせよ」「命令を守りなさい」というみことばに聞き従うほど、神の愛と祝福が臨むようになります。
私たちが交通法規をよく守れば、法にさばかれないだけでなく、むしろ守られます。このように、みことばのとおり行なえば、敵である悪魔・サタンが訴えることができなくなるので、試練や患難、病気がやって来なくて、神が燃える炎のような御目と天の軍勢、御使いによって守ってくださるので、困ったことに遭わなくなります。
たとえ初めは義務感からみことばどおり行なったとしても、心の悪が捨てられるほど、徐々に喜んで従うようになります。これがすなわち、たましいに幸いを得ていて、主の心に似せられることであり、失った神のかたちを取り戻すことなのです。<第一ヨハネ3:21-22>に「愛する者たち。もし自分の心に責められなければ、大胆に神の御前に出ることができ、また求めるものは何でも神からいただくことができます。なぜなら、私たちが神の命令を守り、神に喜ばれることを行なっているからです。」とあります。みことばのとおり完全に行なえば、自分を責めることがないので、大胆に神の御前に出ることができ、求めるものは何でも答えられるという意味なのです。病気や家庭の平和、家庭の福音化をはじめ、どんな問題でも答えられるのです。
4. 行ないによって全うされる信仰
<ヤコブ2:22>に「あなたの見ているとおり、彼の信仰は彼の行ないとともに働いたのであり、信仰は行ないによって全うされ、」とあります。まことに信じるなら行ないが伴い、行ないによって信仰が全うされ、何でも答えられます。
それでは、同じみことばを聞いても、人によって信仰が違う理由は何でしょうか? 各人の心に応じて、みことばを聞いてどれほど行なうか、行なわないかの違いがあるからです。律法を行なう者は心に信じられる信仰を持って、神のみわざが体験できます。もし、私たちが「神様を信じます」と言いながら、そのみことばどおり行なわないなら、これは偽りを言うのと同じです。神が光の中におられるので、私たちも光の中を歩んでいてこそ、神を信じると言え、「アバ、父よ」と呼べます。
ある人々は教会にだけ通えば救われると思っていますが、そうではありません。神のことばを聞く者が正しいのではなく、神のことばを行なう者が正しいと認められるからです(ローマ2:13)。
聖書には「『主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる。』のです。」(ローマ10:13)とあるかと思えば、「わたしに向かって、『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国にはいるのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行なう者がはいるのです。」(マタイ7:21)ともあります。このようなみことばが連れ合いになってこそ、救いについての神の完全なみこころが悟れます。神のことばどおり生きなければ救われないので、私たちは救いの基準を正しく知らなければなりません。
<ローマ10:10>に「人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。」とあります。本当に心に信じる人は当然行ないが伴うので、心に信じて行ないながら口で告白するのがまことの信仰であり、その時、救われるのです。このように律法を行なう者になって、救われることはもちろん、世の光と塩になって神に喜ばれる義人にならなければなりません。
* まとめと適用
1. <ヤコブ2:22>をみんなで覚えてみましょう。
2. 空欄にふさわしい単語は何でしょうか?
彼の信仰は彼の( )とともに働いたのであり、信仰は( )によって全うされ、
3. 私たちが一緒に信仰生活をするとしても、試練や患難がやって来た時に、よく通り抜けて神の御前に栄光をささげる人がいるかと思えば、そうでない人もいます。なぜでしょうか?
* 今週の課題
ソロモン王は神の御前に一千頭の全焼のいけにえをささげて神に喜ばれましたが、私たちにとって「一千頭の全焼のいけにえ」とはどんな意味でしょうか?
* 「用語」を知って力にしましょう!
四つの心の地(マタイ13章)
「道ばた」とは、硬い地で、みことばを聞いても悟れなくて、全く信仰を持てない人の心のことである。「岩地」とは、土が深くないので、 すぐに芽を出したが、根がないためによく育てないように、知識的にみことばを知っていても、行ないが伴わないので信仰の確信がなくて、試練がやって来ればすぐにつまずいてしまう人の心のことである。「いばらの地」とは、いばらがあってよく育たない地で、みことばを信じて行なうといっても、この世の心づかいと富の惑わしとがみことばをふさぐため、実を結ばない人の心のことである。「良い地」とは、種を蒔けば三十倍、六十倍、百倍に刈り取る地で、みことばならば自分の思いを働かさずに、どんなことにも聞き従う人の心のことである。
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